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[BO人事制度]

2020年09月08日

【B.O.コンサルティング人材育成事例】@

(S工業/自動車部品製造・東海エリア) ※業種名・エリアは実際とは異なります

適正を見極め、成長できる仕事へと導く喜び 

私が人材育成のコンサルティングをおこなう際、大事にしている軸があります。それは「仕事をすることによって、人は成長する」「会社とは、仕事を通じた人の成長の場である」ということです。もちろん、お金を稼ぐために働くというのも一つの考え方でしょう。しかし、日々の仕事の中で成長できる何かを見つけ出し、それを形にすることで大きな達成感や喜びが得られます。そして、そんな人材がいる会社こそ、大きく成長していくと感じています。

しかし、誰しもが自分の理想とする環境に身を置けるとは限りません。たとえ夢を持ちながら会社に就職したとしても、希望と異なる部署へ配属されるケースや、職場の環境に悩みながら、思うように仕事ができないケースも存在します。

私も、中小企業診断士として多くの企業へ訪問するうちに、「自分の能力を発揮できない人」「能力をもった人を活かせていない会社」が非常に多いことに驚かされました。そこで現在は、人材育成コンサルタントとして、さまざまなケースのご相談に対応しております。

組織の中の新たなチームが成長の場に

今回ご紹介するのは、ある自動車部品製造会社S工業の事例です。大手自動車メーカーの下請け企業としての仕事をメインとしていた同社ですが、社長がそこから“打破したい”と、自社商品の開発を決意したタイミングで、開発コンサルタントのご相談を受けました。

S工業では、開発に関する仕事の前例が無かったため、それをおこなうチームはもちろん、人材も存在していませんでした。そこでまず、組織の中に開発チームを作り、そのメンバーを選出するとこからスタート。社内を回ってみると、理工学部で設計を学んだ方がいることが分かったので、彼を設計者に決めました。

社内には設計が出来る環境があったので、外部で開催しているCAD研修を受講してもらい、その後はひたすら実践の日々です。設計をする上での考え方からプロセスなど、開発に関する業務をすべて学んでもらいました。私自身が20年以上開発畑にいたこともあり、“設計者の素質のようなモノ”の有無が何となく分かるのですが、彼にはそれがあったと感じています。最初の数ヶ月は私がメインで設計業務をおこなっていましたが、現在は、ほぼ任せられるようになりました。


コンサルティングの第一歩は “働く人の想い”を引き出すこと

実は、人材育成コンサルタントを始めて数ヶ月が過ぎた際、彼の方から「ずっと設計の仕事がやりたかった。今は毎日が楽しいです」という言葉がありました。これには、私も少し驚きましたね。設計の仕事に指名した当初は、彼が少し戸惑っているようにも見えたので。

これはあくまでも私の予想ですが、彼も本来は何かを生み出す仕事がやりたかった。でも、職場の体質や上司とコミュニケーションを取る中で、その想いに蓋をしてしまったのかもしれません。しかし私の立場から見ると、設計者としてのベースがあり、開発者としての発想力をもっていた彼は適任でした。

今後も働く人の想いを引き出しながら、その人の本質を見極め、仕事で喜びと成長を感じられるような環境作りが出来るよう、力を注いでいきたいと思っています。

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