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[BO組織改革・幹部育成]

2022年03月28日

定例会議の開催で起きた変化とは?

先日、クライアント先のS社へ訪問した日のこと。開発部の部長であるAさんより、こんな相談を受けました。「実は最近、メンバーのモチベーションが下がっている気がしています。新しい案件が入っても自分の忙しさを主張するメンバーが多く、お互いに仕事を押し付け合うような状態です。何か良い方法はないでしょうか?」

その話しを聞き、私は逆に質問をしました。「メンバーの皆さんは、お互いの仕事内容や進捗について、理解をしていますか?」。すると、「いや、あまり分かっていないと思います。大きな案件ごとの会議はありますが、細かい仕事は個々に任せていますから」という返答が……。

そこで私は、日々の仕事状況や現状を報告する「定例会議の開催」を提案しました。時間は5〜10分程度で良いので、とにかく毎日(最低でも週一)実行してみてほしいと! Aさんは快諾し、さっそく翌日からの開催が決まりました。

3週間後、私がS社に訪問するとAさんが声をかけてきました。「西端さん! 定例会議の開催をして3週間が経ちますが、すごく良いですね」。さらにAさんは、笑顔でこう続けます。「進捗報告をすることで、各々が抱えている仕事量が把握でき、それによってメンバー同士で仕事をサポートするようになったんです。特にこれまで、どちらかというと”受け身の仕事“をしていたBさんが、自ら動くようになって。これは本当に大きな変化だなぁと思っています」。

Bさんは入社3年目の社員ですが、自身の担当パートの仕事はこなすものの、自発的に仕事をすることは少なく、私から見ても消極的な印象をもつメンバーでした。それが最近では、自ら企画を提案したり、先回りして周囲の仕事をサポートするようになったというのです。

数日後、Bさんと話すタイミングがあったので、最近の仕事の様子を聞いてみました。するとBさんから、こんな発言が! 「正直なところ、今までは“自分の仕事だけすれば良い”という考えでした。もちろん、それなりに一生懸命取り組んでいたつもりです。でも、周りの人たちはもっと大変な仕事を抱えていて、効率的にこなす方法を考えていることも分かり、少し自分が恥ずかしくなりました。これからは皆さんをサポートしながら、自分も積極的に動いていきたいと思います」。

現在、Bさんは新たな企画を提案しながら、日々、生き生きと働いているようです。定例会議の開催が、1人の社員にここまでの変化をもたらしたことは、私にとっても大変うれしい出来事でした。

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