[BO業務改善]
2020年09月14日
【B.O.コンサルティング事業改革事例】現場改善編@
(C社/情報サービス業・関東エリア)※業種名・エリアは実際とは異なります
“現場改善の先”に何があるかを伝えたい
私が、現場改善コンサルティングで最も大切にしているのは、現場の状況を知るために、そこで働く方たちに話しを聞く時間です。同じ環境で働いていても、その中で「感じること」「思うこと」は異なります。
たとえば同じチーム内でも、会社に対して「満足している」「不満がある」と、真逆の答えが返ってくるケースもあります。そこには、仕事内容や仕事量、給与面や人間関係など、あらゆる問題が絡んでいるでしょう。働く中で感じている不安や不満、これからの期待などを徹底的に吸い上げることで、ベストな方向性を見出すのが私の役割です。その後、実際の現場を見せていただきながら、あらゆる情報と照らし合わせて具体的な提案をしていきます。また、現場改善をおこなった後に、その先にどんなプラスの要素があるのか?も、しっかりとお伝えすることを心がけています。
コンサルタントへの反発は覚悟していた
毎日忙しく現場で働く方たちにとっては、この改善に至るまでのプロセスを苦痛に感じることもあります。“現状から何かを変える”ということは、大きな負担や余計な仕事が増える可能性もあるからです。「これ以上、仕事を増やさないでほしい」「現状維持のままでも構わない」と思う気持ちは、私も理解できます。
今回ご紹介するC社でも、訪問前には同様のことを考えていました。会社設立当初から、20年近く勤務しているメンバーも多く、そんな方たちにしてみれば、今さら外部の人間が来て、何かをおこなうこと自体、抵抗感を持つと思ったのです。
ところが、いざコンサルタントとしてヒアリングを始めてみると、予想外の展開が待っていました。管理職メンバーから順に話を聞いていくと、「課題を感じていたが解決方法が分からなかった」「自分の業務をこなすだけで全体を見られなかった」など、皆さんの中にも、会社に対する“想い”があることがわかったのです。それと同時に、真剣に話しをしてくれた様子から、私への期待も感じることができました。その時、「皆さんも変わりたいと思っているのかもしれない」と確信したのです。
ビジョンや共通言語が変化のきっかけに!
そんな皆さんの想いを受け、私がまず着手したのは、会社の指針となるビジョンを設定することです。C社は、情報サービスという業種も影響しているのかもしれませんが、社内のコミュニケーションはメールが中心でした。もちろん、メールの活用は効率化の面などプラス要素もありますが、顔を合わせて話す機会が減ったことにより、少し弊害も出ていたようです。また、たとえ顔を付け合わせて話をしていても、上下関係のコミュニケーションを課題に挙げている方も多く存在しました。
そこで、皆さんが同じ方向を見て、同じ志を持つことから始めることが重要だと感じ、会社のビジョンを作るところからスタート。共通言語となるキーワードも定め、現場改善のプロジェクトにもこの言葉を用いて「〇〇プロジェクト」としました。それからは、働く上でも同じ意識が芽生え、今度はチーム単位で目標設定を作るなど、自然と同じゴールを目指しながら歩む姿もありました。
これからも現場改善への的確な道を見つけるべく、そこで一人ひとりの話しにしっかりと耳を傾け、真摯に向き合うコンサルタントでありたいと思います。